身体の各部位が理想的な肢位(状態)であるかどうか観察していきます。
「何故、私の右の肩は左に比べて下がっているのだろう?」「ズボンの裾直しを左右同じようにカットしてもらったのにどうして片方が少し長いのかな?」「どうして私のウエストラインは左右同じじゃないのかしら?」(写真・右)など、これまでにふと疑問に思われたことはないでしょうか。 姿勢分析では、このような不良肢位を「見る」ことによって確認していきます。異常が認められれば、何故そのように身体が歪んだのか、その原因を他の検査や治療を通じて特定していきます。 一度注意深く自分の体をご覧になって下さい。理想的な姿勢と比べて歪んでいるような部位が見つかれば、御自身の自覚症状はあまりなくても、なんらかの構造的障害、特に機能面での問題を抱えていることを示唆しています。 先の、「肩の高さが均等でない」ケースでは、多くの原因が考えられますが、その一例として仙腸関節(骨盤)の機能障害が挙げてみます。このような状態の多くは、重力の負荷に姿勢を抗できないために、体重支持のバランスが左右均等でなくなり、体全体に代償作用や筋緊張などによる姿勢の変化(頭部の傾き、両肩が水平でない、ウエストラインの左右差など)がみられるようになります。臨床では更に、原因となった骨盤の機能障害は、どのようなプロセスで形成されたか調べていきます。 理想的な姿勢(肢位) ≪後面からの観察≫
≪側面からの観察≫
≪前面からの観察≫
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