"CHIROPRACTHIC"という言葉の響きには、私の勝手な解釈がありました。
今年の夏に初めて京都南カイロプラクティック研究所で治療を受けましたので治療体験談を述べさせていただきます。
先ず、5月にソフトボールの試合中に、年がいもなく張り切り、ジャンプした瞬間に左足のアキレス腱を完全断裂しました。手術を施行しギブスと松葉杖の生活を送り、2ヶ月後に松葉杖もはずれ、やっと1人立ちできたと喜んでいると、左足をかばうあまり、右足に負荷がかかり腰痛が再発したのです。(体重オーバーも関係あると思いますが・・・)
以前から腰痛の持病があり、ひどい時には出勤もできない日もありました。寝返りを打つ事も、ましてや、さっそうと歩くことも困難でした。知人より聞いていました荒川先生の研究所に電話を入れ、早速予約を取りました。妻に車で送ってもらい、手を取ってもらいながら、抱えられる様にエレベーターも乗りました。“どんな治療かな?”という不安よりも痛みを除いてもらう願いが頭にありました。問診を受け、腰痛の起きた経過を話し、その後、全身の機能をチェックする様に、治療して頂きました。
自分で勝手に考えた想像はどこかに飛んで行きました。それは待合室で見た数枚の写真と卒業証書でした。その中でも1枚の写真は、神経系、筋肉系の系統解剖を示すものでした。
私は京都第二赤十字病院で臨床検査技師をしており、一応医学の本をかじっていますので、荒川先生がメディカル・スクールで勉強されていた姿が想像できました。この理由は後でわかりましたが、日本では、カイロプラクティックの大学が無い状況らしいのです。その体験は、今後も患者さんに対する暖かい対応や、エネルギッシュな仕事振り、卒後の勉強などにあらわれることだと思います。日本で、充実した学校建設に力を注がれる理由もうなづけました。先生御自身が勉強されている事は、蔵書を見てもわかることです。
週2回の診察を受けることになり、毎回発見の連続でした。それは36年間、ごく当たり前に何も考えずに歩いてきましたが、歩き方をこの年になって教えて頂きました。これからは正しい地球の歩き方を実践したいと思います。私自信はガニ股であるというのは分かっていましたが、その原因は、F.H.Lでした。
F.H.L?・・・私が述べるのもおかしいのですが、歩行の際やジャンプの際に、あなたは足のどの指に力を入れますか?私は知らず知らずに、小指側に力を入れていたみたいです。足の親指の可動性が悪く、理想とされる歩行ができませんでした。その結果、当然、ふくらはぎや、腰などに負担をかけ、アキレス腱にも無理をかけ、アキレス腱断裂という副産物を作り、腰痛という爆弾を抱えたと思われます。
さて、本格的に治療の開始です。足と腰の治療と思っていましたが、全身の治療でした。師曰く『原因があって結果ある訳で、全身でこの部分というより、一連の関係と言うか身体全体のバランス』私はどうやら骨格の可動性が少ないみたいです。ハイ!確かに体は硬い、年のせいかなと思っていましたが、横から妻が言うには、『学生の頃から身体は硬かった』とか。
振り返ってみますと、最初の頃は痛みもかなりなもので、身体も硬く、先生も大変だったと思います。F.H.Lもなかなかの頑固ものでアシスタントの大下さんにも、足の可動性を改善して頂きました。そして治療を受けた後は、リフレッシュな身体と気持ちで充満され、次回の治療を楽しみにする様になりました。職場でも、私の治療経験を話し、周りの人にもおすすめしています。(患者さんが増えると先生も忙しくて大変だろうなと思いつつ)そして、ナースを捕まえては、『足の親指ちょっと曲げさせてくれへん?』と自分の足と比べてみる日々が続きました。
治療の合間には、先生とお話をし、プライベートなお願いをしたりしました。カイロプラクティックの正しい理解と知識、それを実践され、後進を育てようとする気持ち、治療を通じて楽しい日々が送れる様にと願っておられることなどを知り、私は知り合えて喜んでいます。
今後も頑張って、悩んでおられる人達の治療にあたって下さい。私もどうぞよろしくお願いします。
先生のコメント:開院以来13年経つが本当に指折りの硬さ(筋の質・関節運動)でした。(笑)こちらも芦田先生ご専門の癌病理を丁寧に教えて頂きたいへん勉強になりました。また我々の勉強会にも講師としてお越し頂き感謝しております。お引越しをされて遠くなりましたがまた飲みに行きたいですね。さてFHL(Functional
Hallux Limitus)とは、母趾の中足趾節関(metatarsalphalangeal joint)の運動が、歩行モーションのなかで正しく行われない問題をいいます。このような状態があると特有の歩行モーションが見られます。膝がやや曲がり、腰椎部のカーブは減少し頭部は前傾する状態が見られます。