20歳の頃に急に腰が痛くなり、 何度か整形外科にも通いましたが、レントゲンの結果、異常なしとの事で、打つべき手もなく腰痛とともに数年間過ごしてきました。日常生活が困難なほどの痛みではなかったのですが、腰痛というのはつらいもので、痛みがなくなればいいなー、と常々思っていました。9ヶ月程前に友人の紹介で京都南カイロプラクティック研究所を訪ねたのはそんな理由でした。
初めて診察して頂いた時、腰痛の原因が骨盤の開きからきていることがわかりました。私はいわゆる下半身太りで、ダイエットをしてもお尻や太ももが細くならないので悩んでいたのですが、先生に骨盤が狭くなるとサイズも小さくなると教わりました。腰痛がなくなる上にサイズダウンにつながるなんて願ったりかなったりです。
私の場合、月一度の通院と骨盤の位置にベルトを巻く事で、3度程の通院で腰痛はほぼなくなりました。いつも帰る時には体が軽く、その爽快感が病みつきになり次回が楽しみになってきました。
半年程通った頃に一度自分のサイズを測ってみようと思い、お尻のサイズを測ってみたところ、なんと3センチも細くなっていました。これには私自身驚き、間違いではないかと何度も測りなおし、翌日も翌々日も測ってみましたが事実でした。現在では5センチ近く細くなり、今まで履いていたスカートやパンツに余裕がでてきました。
また正しい姿勢・歩き方も教えて頂きました。始めは正しい姿勢をとると呼吸が困難なほど苦しく、その姿勢のまま歩くなんて考えられませんでした。でも、それを実践する事で正しい位置に戻していただいた体を維持できることや、スタイルがよく見えることを実感し、できる範囲で日々実践するよう努力しました。自分が気にかけていると他人の姿勢・歩き方が気になるもので、今では内股、猫背など過去の自分のような歩き方をしている方を見ると恥ずかしい気持ちになります。美しい歩き方をしている方がとても素敵に見えることにも気づきました。未だ完璧にはほど遠く課題は山積みですが、何も考えずに歩いていた頃がなんともったいない事か!!と感じています。
私の場合は腰痛だけでなく最近では肩凝りもほぼなくなりました。と同時に首が長くなったと言われるようになりました。腰痛、肩凝りが治りお尻が小さく首が長くなる。健康的な体とは均整のとれた体と同じことだとわかりました。骨盤はまだまだ狭くなるとおっしゃってくださる先生の言葉を信じ、まさに美容と健康のためにこれからも頑張って行きたいと思います。
(2002年7月1日)
先生のコメント:「構造改革」といえば政治の世界を連想される方がほとんどでしょう。しかし治療室ではそれより以前から「構造改革」と叫んでいました。(笑)
今回、中村さんの体験記では、その構造改革の成果が実に分かりやすく書かれています。
肩が下がると、首は長くなりますから、顔まで小さく見えます。体重は変わらないのに、周りから「痩せたの?」と聞かれる方がほとんどです。顔(フェイスライン)や首まわりがスッキリするからですね。女性の方はバストアップにもつながり、服もこれまで以上によく似合うようになります。その頃になると、肩凝りなどの不快な症状とは、「さよなら」される方が大半を占めます。同様に、骨盤(仙腸関節)が理想的な位置に改善されると、骨盤の問題に起因するO脚であれば同時に改善してゆきます。今まで太ももの付け根あたりが窮屈だったタイトなパンツもスッキリと履きこなせるようになります。症状の改善と同時にスタイルがよくなれば言うことなしですね。このように書いていると、当オフィスは美容を目的に施術しているようですがそうではありません。身体の「構造と機能」を統合する神経システムに対し理想を求めると、美容面からみた理想とも合致する訳です。
中村さんは、こちらでの指導を忠実に守られ、日常の姿勢にも努力を払われた結果、月に一度の通院でもサイズダウンをはじめ、理想的なスタイルへと変化が現れたようです。肩凝りや腰痛などの不快な症状もなくなって、まさに”一石二鳥”でよかったですね。通常は週に1〜2回ぐらいの施術ではじめることが多いのですが、中村さんは、関節運動が非常に柔軟な方であったため、最初から施術間隔をあけながらでも良好な結果を得ることが出来ました。ご自身の日々努力の積み重ねが、実は一番の治療であったようです。
以下、専門的な内容となります。一般的に神経系・リンパ循環等の改善を目的としたアプローチについては、不良姿勢が習慣化している方よりも、姿勢も正しく均整のとれた身体に対して行うほうが、一時しのぎの治療にならず、予後が極めて安定しているように思われます。重力場があるかぎり五感からの情報が絶えず働き、脳に刺激を与えているから当然ですね。座り方・立ち方・歩き方等が習慣的に偏ると、関節の位置受容器が複数の筋のトーンを抑制し、同側の脳の機能的低下を生じる可能性もあることから、さらに悪循環が生まれる訳です。臨床検査で異常が検出されなくても運動性失調や、小脳性失調、前庭・迷路性失調などの際にみられる静止性失調を呈する方が来院されることもあります。この場合、神経学的所見より障害部位、あるいは中枢を活性化できない要因の特定が最優先となりますね。しかし、常に人体をミクロ・マクロの両面から捉える姿勢を忘れず病態に対処したいと考えています。何故なら、足部の異常ひとつ見過ごすだけで、固有受容器からのマイナスの信号が末梢から中枢へ、治療室の帰りから発生していることになるからです。(T_T)
また食生活から「脳」を注目しても、糖質・ブドウ糖はもとより、アセチルコリンをつくる材料が不足していたり、トリプトファンの代謝に関与するビタミンの不足、神経細胞の興奮や活性化に関与する微量元素の不足etc.ではお話になりません。加えて大人はもとより幼児でも、電解質ミネラルの細胞内外の濃度差が適正でないケースを私は度々確認しています。この場合、正常な神経伝達が行われないことは言うまでもありません。施術者側は分子レベルのミクロスコピック(微視的)な世界から発生する信号と、マクロスコピック(巨視的)な身体からの信号の双方を見過ごすことのないよう、偏狭な目をもつことなく、自戒しながら今後も臨床に望みたいと考えています。たいへんだ〜。(;^_^A
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